もう、絶対。
こんなの
用意しないんだからな。
●●SWEET TIME●●●
「お、おじゃましまっす!」
「はは、どうぞー」
ちょっと緊張しながら律儀に頭を下げる水谷に、少し笑いながら部屋に案内する。
初めて来るわけじゃないのになぁ。
まぁ、付き合うようになってからは初めてなんだけど…!
「栄口が風邪で倒れた時以来だなぁ、この部屋…!」
「そっか。ゴメンね、あん時は迷惑かけて…」
「へへ、全然迷惑じゃなかったよー!」
ベッドに背を預ける形で、水谷が床に座る。
座布団とかないから、クッションを渡して「それに座っていいよ」と言うと、また途端に嬉しそうな顔。
ただクッションあげただけなのに、いちいち反応する水谷が本当に可愛いなって思う。こんなの言ったら怒られちゃいそうだけどね。
「今飲み物とか持ってくるね」
「あ、俺も手伝う!」
「大丈夫だって、二人分なんだからさ」
「……へへ、二人分〜v」
また嬉しそうにニコニコしちゃって…。
それが何だか恥ずかしくて、台所へと向かう為に部屋を後にした。
* * *
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