「オイ浜田、梅を手本にしろよ。いろんな意味でな」
「ちょ、ちょっと? 梶くーん? か…」
俺の呼びかけに答えず、唖然としてる浜田を放置。
そして俺の隣に座り、ニヤっと笑ったまま肩をグイッと引かれて…
「キィヤアアアア! チューした! 今チューした!」
浜田が発狂してる通り、梶にキスされた。
ただ触れるだけのモノだけど、浜田の前でするのは初めてで。
…ここまですると思わなかったから、俺も驚きすぎてノることもツッこむことも出来ない。
「だーからイチャつくなって言ってんだろうがぁああ! 何で俺ん家でイチャつくんだよ!」
浜田が叫びながら、見ないように両手で顔を覆っている。
俺だって浜田と泉くんがイチャつくのは そんなに見たくないけど…ここまで拒否しなくてもいいんじゃね?
「なーんだよ、浜田。テメェもキスしてほしいのか?」
「嫌です! 何でお前としなきゃなんねーんだよ!」
「だから、モノは経験だって」
「心に傷を負うと分かっての経験なんて御免だわ!」
終始ニヤニヤしてる梶と、ぎゃあぎゃあと喚く浜田。
それと、梶の突然のキスにドキドキして無言の俺。
自分でも今の状況が分からないと思ってると、この3人でもない冷やかな声で「何してんスか?」ってセリフが聞こえてきた。
[*prev] [next#]
6/8
【目次・SR・TOP】