そうこうしてる内に、栄口に限界が来たらしい。か細く水谷の名前を呼んで、小さくふるっと頭を振っていた。
その仕草に、一瞬だけ水谷が ふっと笑って…ますます肌のぶつかる音が激しく聞こえてくる。

(…イくのかな?)
(お前な…)

こしょこしょと話しながら、田島が笑ってる。今なら、普通に話しててもあいつらに気づかれないかもしれない。それだけ、あいつらはお互いの熱に夢中になってるのが見てとれた。

田島の予想通り、栄口が先で…水谷が後を追うようにして果てていた。その瞬間だけは、田島の両目を手で塞いで、見せないようにする。アレだ、良い子は見ちゃいけませんって感じで。今更な気がするけどな。

「…だいじょ、ぶ?」
「…っ、っ、はぁ…」

必死に息を整えようとする栄口。
水谷はさっきまでフェロモンみてーなのが流れ出てたけど、今はまるで犬だ。じゃれるようにしてあちこちにキスをして、蕩けそうな目で栄口を見つめてる。

ああ、
こいつ本気で栄口が好きなんだ。

そう納得してしまうには充分なほど、甘えながら栄口のアフターケアに努めていた。

栄口も、どこか焦点が定まらないようにしてたけど…水谷の甘えっぷりには嬉しそうに受け止めている。
結局は、こいつらがバカップルの相思相愛だってのを見せ付けられたってワケだな。


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