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ハイスピードで回り歩いたせいか、全部のアトラクションをすぐに制覇することができた。ていうか、そんなに大きい遊園地じゃないんだけどさ。
最後に乗った観覧車の中で、いきなり田島がキスしてきたってのは…マジでビックリしたけど。
「…お前な、誰かに見られるだろ」
「いーの!」
「いくねぇ。今度からは事前に言えよ、いいな?」
「はいはーい!」
「はいは一回!」
「へへ、はーい!」
にしししと笑いながら、今は織田たちと待ち合わせしてる駅へと歩いてる。
時間は4時半過ぎ。織田たちは練習が4時前には終わるらしく、もうこっちに向かってるってメールが来てた。
「どこ行くんだ?」
「さぁ? 俺も聞いてない」
「え。そこは聞いとけよ」
「だって内緒って言うんだもん、叶が」
帰りの時間、計算してるんだろうかコイツは。…してねぇだろうな。
まぁ、最悪最終に乗ることができれば…。
「…おーい!!」
「ん? …あ、叶いたー!」
田島が指差した先の デカイ時計台みたいなトコの前に、織田と叶が制服姿で立っていた。
ああ、やっぱ織田の身長は目立つな。
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