「三橋はしたい? 俺と」
「…えっ」
「俺と、永遠に結ばれたいのかって、聞いてんの」
「………はぃ」
沈黙のあとに、すっげぇちっちゃく返事が聞こえた。
ここに連れて来た時点でしたいっいう意思表示してるのに、それを確認しちまう俺は…意地悪なんだろうか。
あと15秒。
ただ重なってる手を繋ぐようにすると、大げさにビクッとなった。
ははは。何だよこいつ、可愛すぎるだろ…。
「なぁ…」
「はい…?」
「こっち向いてくんねぇとできねーんだけど」
「え! は、はいっ…」
ぐるっと勢いつけて振り向かれた。
それにまた笑うと、三橋もやっと小さく笑った。
あと10秒。
右手で腰を引き寄せるようにしてくっつけば、凄く控えめに きゅ…っと服を掴まれた。
赤く染まってる細い首に誘われるようにキスを落とせば、ぴくっと反応して照れてる。
つられて俺も照れちまうだろーが。
「あ、あべ君…」
「ん…?」
「あと、5秒…」
「ああ。…目、瞑ってて」
右手は頬を撫でて、
左手はしっかりと繋いで。
5秒後、
俺たちは永遠の約束をした。
***
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