「? 教えろって」
「…あ、あの!」

夕焼けのせいじゃない、赤みが差した頬。
何を隠してるんだろうと疑問に思ってると、意を決したのか急に立ち上がった。

「えっ?」
「……!」

立ち上がったせいでぐらりと揺れたが、すぐに座ったおかげで揺れも納まった。
座ったって言っても…俺の隣に、なんだけど。

「ど、どうした?」
「え、えっと…」

俺の左手に、三橋の右手が重なる。
それに思わずドキンと心臓が飛び跳ねた。

…も、もしかしてコレは。
キスしてもOKということでは!?

逸る気持ちを抑えながら、また拒否されたらショックだし…と、冷静を保ちながら三橋を見る。

時計が残り2分にカチッと動いた時、黙っていた三橋がやっと口を開いた。

「あ、あのね…じ、実は…」




+++


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