「? 教えろって」
「…あ、あの!」
夕焼けのせいじゃない、赤みが差した頬。
何を隠してるんだろうと疑問に思ってると、意を決したのか急に立ち上がった。
「えっ?」
「……!」
立ち上がったせいでぐらりと揺れたが、すぐに座ったおかげで揺れも納まった。
座ったって言っても…俺の隣に、なんだけど。
「ど、どうした?」
「え、えっと…」
俺の左手に、三橋の右手が重なる。
それに思わずドキンと心臓が飛び跳ねた。
…も、もしかしてコレは。
キスしてもOKということでは!?
逸る気持ちを抑えながら、また拒否されたらショックだし…と、冷静を保ちながら三橋を見る。
時計が残り2分にカチッと動いた時、黙っていた三橋がやっと口を開いた。
「あ、あのね…じ、実は…」
+++
[*prev] [next#]
4/8
【目次・SR・TOP】