* * *


泉の様子が、いつもと違う気がする。何だかあんまり目が合わないし、どこかそわそわしてるような…。
何だかんだと理由をつけて、俺の部屋に招き入れたのはいいものの…何なんだろ?

「泉、何か飲む?」
「あ、えっと、…いいや」

いつもならソファにどかっと座ってごろごろしてるのに、隅にちょこんと座ってるし。
不思議に思いながら、俺も隣りに座ったんだけど…ちょっと距離をとられてしまった。

「あのさー…」
「へ? あ、なに?」

「何かしたっけ?」
「へぁ? いや、何も、ししてないけど…」

しどろもどろだ。全然泉らしくない。
顔もどこか赤いし、もしかして風邪でもひいたのか?

熱をはかろうとオデコに手をやろうとしたら、「うわああ!」と大袈裟に驚いて、ソファから落ちた。

「えっ! 何なの!?」
「ってて…いや、だだって、急に手ぇやるから…!」

「?? 熱でもあるのかと思って…」
「ねつ? ねつ、熱はない!」

あわわと後ずさりながら、後ろのベットにドンッとぶつかって座った。
…おかしいと思うのは、俺だけじゃないはず。

思わず不審な目で見れば、泉は枕で顔を隠して「ちくしょー」とか何とか呟いてる。
ちらりと見える耳は真っ赤になってるし…。

んー…。



* * *


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