「これが好きなんか分からんけど…」
『うんうん! 何!?』

叶の名前は出さずに、思ってることを告げる。

つい姿を探したり、傍にいてしまったり、笑顔を見れば嬉しくて、寂しそうな顔をしてれば俺も切なくて。
そういう風になるヤツならいんねんけど、と。

『アホちゃう? 誰が聞いたってスキやん、そんなん』

呆れたように言われて、確かに、と思ってしまう。
俺も妹からそんなん言われたら、同じ言葉を返してしまいそうや。

「…やっぱりそうか?」
『当たり前やん。それでスキやなかったら、何がスキやっちゅー話やで』

わざとらしくため息をつかれ、風呂入るから切るわと一方的に切られた。

その後にタイミング良く叶が畠たちと部屋に遊びに来て、慌ててベッドに足の小指ぶつけたんやったなー。

痛がる俺にあいつら遠慮なく笑いおって。
でも、俺もだんだんおかしなってきて、一緒に笑ったんやったな。






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