「次行こっか!v」
「うん!」
「次はね〜、あ! アライグマだって〜!」
「クソレ、頭でも洗ってもらったらどうだ?」
「あはは、それイイかも!v」
「やだよ! せっかくセットしてきたのに!」
「そういう問題か?」
「あはは、ははっ」
アホなこと言うクソレにツッコミを入れながら、なだらかな坂を進めばアライグマがすいすいと水の中を泳いでる。
それをいちいち写メする栄口と、三橋。
その横で、栄口を写メするクソレ。
こいつ、何しに来たんだ?
「阿部は撮らないの〜?」
「お前こそ、栄口ばっか撮んな」
「えっ? もー、撮らないでよー」
「だって可愛いんだもん〜vv」
締まりのねー顔しやがって。
栄口はコイツのドコが好きなのか、一度問い詰める必要があるな。
「あべ君、可愛い、よ?」
「ああ、そうだな」
一生懸命リンゴを洗ってるのを横目で見つつ、次々といろんな動物を見て歩いた。
鳥類や、小動物、大型動物…と、どんどん進んでいく。
その間も、栄口と三橋は写メを撮りまくり、水谷は半分以上栄口を激写していた。
俺は目の前にやってきた、頬袋にどんぐりをいっぱいに詰めたリスだけ、なんとなく接写したぐらいだな。
俺の撮った画像に、三橋がしきりに羨ましそうにしてたから赤外線で送信してやると、目を輝かせて笑っている。
だーから、お前のが可愛いんだって。
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