同じだけの
不幸と幸福を天秤にかけると。

幸福が勝つってことだな。

…たぶん。


●●占いの行方●●●


こんなにツイてない日ってあるのか。

携帯は忘れるし、財布は落とすし、宿題も忘れて、挙句に車に轢かれそうになった。
朝練がなかった為に気が緩んだのか、たまたま引いたおみくじがスペシャル大凶だった為なのか。(…)

ゼェハァと息荒く教室に現れた俺に、田島たちも最初は笑ってたんだけど。
俺の不運っぷりを聞かせてやったらマジで心配そうな顔してやがった。

「気をつけないと死ぬんじゃねー?」
「怖ぇこと言うなよ…」

田島がサラッと怖いこと言った後、「ンなわけねーか!」って笑ってトイレ行きやがった。
三橋はいつもよりオドオドしながら「心配 だ…」って青い顔してる。それが何だか申し訳なくて、大丈夫だって笑ってやった。

だが、やっぱり俺の不運は続いてるらしい。
反対の教室のドア付近で、浜田が女子二人と話してる。あいつら、確か前にも見たことがある気がする。

浜田に何の用だ、って言いたいのは山々だけど、わざわざ聞かなくても二人が嬉しそうに浜田に話しかけてるのを見れば、その理由さえすぐに見当がついてしまう。

クッソ、なんて厄日なんだ今日は…!
  


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