「ニヤニヤしてるぞ」
「えっ!」

慌てて頬を押さえると、その弾みで落としてしまったペンを巣山が拾ってくれた。
笑ってるってことは、ニヤニヤは嘘だったんだな…もう!

「ほら、もうプリント返せって」

宥めるように言われて、渋々プリントを返す。聞きたいことは聞かせてもらったから、いいんだけど…巣山ってたまにからかってくるんだよねぇ。

「ま、いっか。この辺にしといてあげるよv」
「何だそりゃ」

「…あ、メール」
「ん?」

ポケットに入れてた携帯が振動して、メール受信を教えてくれる。この時間ってことは、きっと水谷なんだろう。
どこかワクワクして開くと、思ったとおりの宛先で笑ってしまった。嬉しいけど、授業ちゃんと聞いてるのかな?

「水谷か」
「え、分かる?」

「お前の顔見ればな」
「へへへ〜v 沖とはメールしないの?」

「…すぐ沖の話にするな」
「いいじゃん〜v …あ!」

ホテルで競争した、あのメール。
沖はああいうメールしたの、初めてだって言ってたな。


[*prev] [next#]

4/7


目次SRTOP




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -