「何で隠すのー? いいじゃん、悪いことじゃないんだし」
「…まぁ、そうだけど」

「ねぇ、いつから沖が気になってたの?」
「…そういうの聞かれると思って、言わなかったんだよ」

どこか無関心そうに言ってるけど、明らかに動揺してる。まだ耳赤いし…こういう話苦手なんだろうなぁ。巣山らしいっちゃ、巣山らしいんだけどね。

「少しくらい教えてよー」
「やだ」

即答で拒否されて、ちょっとムッとしてしまう。
別に冷やかそうなんて思ってないのに…そう思いながら むぅと口を尖らせると、巣山がフッて笑った。

「こんなんで拗ねんなよ」
「じゃあ教えてよー」

「ああ、ここの問12は…」
「プリントじゃなくて!」

バッと巣山のプリントを取り上げて、「教えてくれないと返さない」って宣言すると、諦めたように笑ってため息をついた。
我ながら子供っぽいことしてると思うけど、何かこっちも後に退けないっていうかさ!

「で、何が聞きたいんだっけ?」
「んとー、いつから好きなの?」

「さぁな。気が付いたら」
「えー? 本当に分からないの?」

「そう。あとは?」
「どっちから告白したの?」

「俺から」
「へー!」

「もういいだろ。返せ」
「えー! あと1個だけ!」

俺の懇願に、巣山がまた苦笑する。
一番聞きたいこと聞いてないし!


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