***


「どう? 運気の調子は」
「ボチボチだな。普通」

浜田がアホと握手してる間、栄口にコソッと耳打ちされる。
今朝までは散々だったけど、確かにこいつといる間は何事もない。実に平和だ。

やっぱりこれも相殺効果なんだろうか。
教えてくれた栄口に感謝してると、運気を分け終わったのか、満足したように水谷が手を離した。

「ありがとね〜!」
「どーいたしましてー」

ハハハと笑いながら、栄口とも別れる。
えっと、何しようとしてたんだっけ?
そうだ、ジュース買いに行こうとしてたんだった。

「なーなー、今日俺が1位なんだって! 知ってた?」
「え? …いや、知らなかった」

ウソだけどな。
でも、これで俺がワーストだってバレたら、俺から離れちまうかもしれない。

いや! 違うぞ!?
別に寂しいとかそういうんじゃなくてだな、俺の運気の話をしていてだな!!(お、落ち着けよ!)

「ジュースで当たり出たりしてー」
「当たりとかナイだろ、あの自販機」

そう返しながら、浜田の後についてく。
ていうか、浜田の運気は俺が相殺してんだから…当たりが出る自販機だったとしても、当たる気がしないけどな。
  


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