「あ、もう時間だ。そろそろ戻らないと」
「おー。わざわざ悪いな」

「いーって! それじゃ、またね〜」
「ああ。筆箱もサンキュー」

笑顔でひらひらと手を振られ、ふぅと椅子に座る。すると、いつの間に後ろにいたのか 浜田が立っていた。

「よっ、おはよー」
「ああ、おはよ」

微笑みながら髪をぽふぽふされて、やさぐれてた心が、ちょっとだけ丸くなった気がした。

「来るの遅かったなー。鍵かけてきた?」
「ああ、いろいろあって…」

昨日は浜田の家に泊まったんだ。
今日は朝練がなかったから、まぁ、そのー…いろいろとイチャついたっていうか、そういうことをしてだな。

本当は一緒に登校すれば良かったんだけど、今日は浜田が日直だったから、俺よりも早く出てったんだ。
くっそ、俺も早起きして一緒にくれば良かった。そうすれば、俺の不運が相殺されてたかもしれないのに。

浜田に鍵を渡しながら、今日は1日中コイツにくっついてくことに決めた。


お前のラッキー、分けてもらうぜ!



***


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