【Patient No.12:阿部】
* * *
+掃除時間+
西広「ふー、もうこんな時間かぁ。1日が早かった気がするなー」
沖 「西広ー、ゴミ捨ててくるねー」
西広「うん、行ってらっしゃーい」
阿部「…よー、西広。ちょっといいか?」
西広「あ、うん。掃除は?」
阿部「クソレに押し付けてきた。部活が始まる前に、相談に乗ってもらおうと思って」
西広「阿部でも悩みがあるんだねぇ。どうしたの?^^*」
阿部「…篠岡の事なんだけど」
西広「え? なんだ、三橋の事かと思った」
阿部「三橋も関係してるぞ。篠岡の忍術についての話だ」
西広「に、忍術…?」
阿部「三橋とラブラブしてる時に、篠岡の影がチラチラしてると集中出来ねーんだよ。で、いつか決闘をしようと思って…」
西広「何か、現代の話とは思えない内容だね。それで?」
阿部「篠岡よりも、もっと忍者スキルを上げようと思ってるんだが、俺に足りない要素ってのは何かなと思って。客観的に見て、どう思う?」
西広「まさかこんな相談事だったなんて、予想出来なかったよ… 阿部に足りない、忍者要素かぁ…」
阿部「ハッキリ言ってくれて構わねーぞ。頼む」
西広「…そうだね、決闘するならやっぱり、脚力が重要なんじゃないかな」
阿部「ほー」
西広「忍術って素早いイメージがあるし、相手よりも早く動ければ、その分 有利になるんじゃないかな。篠岡も素早そうだけどね」
阿部「そうなんだよな… アイツは体重も軽そうだし、俺のが不利か…」
西広「鍛える方法としては、長い布とか腰に巻いて、地面につかないように走りこむといいって聞いたことがあるよ。瞬発力と持続力が自分で把握出来るし、トレーニングとしては有効なんじゃないかな」
阿部「なるほどな。それはいい考えだ」
西広「でも、篠岡だって一応は女の子なんだし、暴力はダメだよ?」
阿部「分かってるって。暴力じゃなくて忍力で勝負すんだから。早速、今夜からトレーニングするわ!」
西広「うん、ほどほどにねー」
阿部「あぁ、そんじゃーまたな。サンキュー」
西広「うん、また後でー…(俺は、何をアドバイスしてるんだろう…)」
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