「梅もサンキューな!」
「どーいたしまして」

にこにこと会話する二人に和みつつ、俺と梅の用事も済んだことだし、そろそろ帰ろうか。何か、梅ともイチャつきたくなってきたし。
そうそう、グラビア雑誌だけは持ち帰らないと。

「はい、お待たせッス」
「お、ありがと〜」

「あれ、俺の分は?」
「マグカップ3つしかねーから、浜田はナシ」

「ええー!? 俺が砂糖買ってきたのに!?」
「のに、ナシ」

ふぅふぅと熱いコーヒーを冷ましつつ、ショックを受けてる浜田を見て楽しそうにしてる。
いいコンビだな、本当に。

「…ほら、浜田。梅のやるから」
「え、まだ一口しか飲んでないのに」

「いいから、帰るぞ」
「えっ、ええー?」

「じゃあな、泉君」
「あ、はい」

「ちょっ、もう帰るの?」
「あぁ、お邪魔しましたー」

グイグイと梅の腕を引っ張って立ち上がらせ、リビングを出る。
浜田が慌てて後をついてきたけど、せっかくの水入らずを邪魔しちゃ悪いしな。

「また来るわ。あ、泉君にコーヒーごちそう様って言っといて」
「うん… 気ぃ遣わなくていいのに」

「いいんだよ、俺たちもイチャつくから。またな」
「え?」

「あ、そうだったの? じゃー、また来てなー!」
「あぁ、じゃあな」

驚く梅を引っ張り出し、外に出る。
もちろん、イチャつく予定なんかなかったんだけどさ。

「かーじ君、誰と誰がイチャつくって〜?」
「俺とお前」

ふふっと笑ってる梅の頭を小突きながら、俺の部屋にでも連れ込もうと考える。
イチャつきたいと思ったのは本当だしな。


「泉君と仲良くなれそうか?」
「…悪くはねーんじゃねぇかな」

「そう、良かったな!」
「あぁ…、って、ヤベェ!」

「うわ! 何、忘れ物?」
「あぁ…」


グラビア雑誌、
持って帰るの忘れてた。


…仲良くなるのは、まだ先かもな。








**END**


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