「なー、明日とか用事ある?」
「え? おれ?」

「そう、栄口」
「んー、用事ってわけじゃないけど、明日は俺の家事当番の日だから…」

「だからなの!」
「へ?」


●●おいしい秘密●●●


突然、泉にお泊り宣言をされたのは昨日の練習終わり。
いつになく真剣な顔して言うもんだから、ついOKしちゃったけど…どうしたんだろ?

「初めてだな、栄口ん家泊まるの」
「そうだね」

モモカンの都合で6時に終わった部活の後。
下校中、どこかウキウキしてる泉を見ながら、いつ何を言われるのか気になってしまう。

だってさ、きっと何か重大な話をされるんじゃないかって思うじゃん?
学校でも言えない、浜田さんにも言えない『何か』をさ。

「夕飯、何食べたい?」
「俺は何でもいいけど…栄口が作んの?」

「あはは、そうだけど。当番って言ったじゃん」
「いや、毎日かなーって」

「早く終わる日だけな」
「ふーん。大変だなぁ」

尊敬じみた目で見られて、ちょっと照れた。
一緒にスーパーで買い物して、家路に着く。

簡単なモノにしようと思ってたから、夕飯はしょうが焼きにすることにしたんだけど…意外と泉の買い物の感覚が所帯染みていて笑った。
浜田さんの感覚が移ってるのかな。


[*prev] [next#]

1/8


目次SRTOP





人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -