100年に1度の恋。
それが、
今の恋でありますように。
●●星空の輪廻●●●
「ね、大丈夫…?」
「うん、へーき…」
さっきまでの水谷とは大違い。
心配そうに顔を覗き込んできて、まるで壊れ物にでも扱うように優しく抱きしめてくれる。
久しぶりの熱の後に、お風呂に行って綺麗にしてもらって。
今は腕枕をしてもらいながら、一緒にタオルケットに包まってる。
もう深夜0時をまわっていて、電気はつけてないけど…満月の明かりで水谷の表情はちゃんと見てとれた。
別に無茶に抱き合ったわけじゃないのに、心配性なんだからなぁ。
「へへ、良かったv」
「そんなにヤワじゃないの」
腰に回ってる水谷の右手を胸元に持ってきて、左手で握る。
そうすると、すぐに恋人繋ぎでぎゅっと握ってきてくれるんだ。
抱きしめられるのもスキだけど、こうして手を繋ぐのもスキなんだよね。
「…ねー、栄口ぃ」
「なぁに?」
水谷の首元に潜り込んで返事をする。
その間も、枕にもなってる左手が、俺の頭を優しく撫でてくれていた。
「栄口って、双子座でしょ?」
「え? うん、そうだよ」
「俺はねー、山羊座なんだ〜」
「うん…それがどうしたの?」
「やー、何か星が見えるからさぁ…」
「…んー、そうだね」
窓に目を向けると、満月の明かりに押されてはいるけど、たくさんの星が瞬いていた。
「新月に近い方がスキなんだよね〜」
「星がよく見えるから?」
「そう! よく分かったねぇ!」
「ふふ、分かるって。ていうか、水谷って星好きなの?」
撫でる動作を続けながら、一瞬だけ切ない顔になった。
あれ、何かイケナイこと聞いちゃったかな?
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