いつの間にか
いじめてしまうってのは。

まぁよくあることだ。



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今日はミーティングだけの日。
早く帰れる上に、俺ん家に誰もいなくなると言えば、まぁ予想通りに田島が「行く!」と飛びついてきた。

「飛鳥たちもいねーの!?」
「ああ。何か服買いに行くとか何とかって」

「母ちゃんは?」
「習い事。デコパージュ?とか何とかって」

うろ覚えなのは見逃してくれ。
みんなに留守番を頼まれた時にはすでに、俺の頭は田島のことしか考えてなかったからさ。


で、この会話をしたのは昼休み。
今は俺の部屋にいるわけだけど…あからさまに不機嫌な顔して黙ってる。

様子がおかしいと気づいたのはミーティング中だったけど、さり気なく聞いてもむすっとしてるだけ。俺なんかしたっけかな…。

「…何ムクれてんだよ」
「べーつにぃー? 何もムクれてませんけどー?」

こいつがムカついてる時は、なぜか大抵敬語になる。両頬にぷくっと空気を膨らませて、ぷいっとそっぽ向かれた。

その怒り方がまるでガキみたいで、変に和んじまうんだけどさ。


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