* * *
「大地、テメェ調子乗んじゃねぇぞ!」
「す、すいませんでした…」
帰り道。
二人並んで歩く中、先輩の文句が止まらない。
それに何度も平謝りしてるんだけど、先輩の機嫌はなかなか直らないみたいだ。
っても、それは照れ隠しなんじゃないのかなって都合よく思ったりして。
だって、耳まで赤いんですもん。
これって、まだドキドキしてるってことですよね?
「あのー、先輩…?」
「何だよ。もうしねぇぞ」
「えー!?」
「っだよ、しねーに決まってんだろ!」
「そ、そうじゃなくて!」
「ああん?」
「その、好きですって言おうとしただけなんですけど…」
「……はぁぁああ!?」
「わっ! ごめんなさいっ!」
「アホ大地! バカバカバーカ!」
散々罵倒した挙句に蹴りまで入れられて、ずんずんと早足になってしまった。
痛む足をさすって後を追いながら、でも嬉しいと思ってしまう。
一ヶ月経ったけど、
ちょこっとでも進展できたし!
上出来っスよね!
残りの2つも
早く叶えられるように、
もっと男を磨くッス!!
待ってて下さいね、先輩!v
**END**
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