「の、ノート返しに来ただけなんだけど… お前らが普段こんなことしてるなんて思わなかったから…」
「ちゃうって、してへんて! こ、これはその〜…!」
まさか、叶が酔っ払ってるなんて言えへん!
理由に困ってると、宮川が作り笑いをしながらノートを拾い上げ、俺に無理やり持たせてくる。
…完全に視線を外しながら。
「俺は、そういう差別とかしないから! いろんな人がいるもんな! うん!」
「ちょ、そんなら何でかたくなに視線を逸らすん!? 俺の目ぇ見てや! 誤解やって言うてんのに!」
「おだおだぶんぶん! ぶーん!」
「ぶーんやないって…!」
「全然誤解じゃねーじゃん…」
「ああっ、いや、これはその〜…!」
「そ、それじゃ、俺もう行くわ! 永遠にじゃーな!!」
「永遠て! ちょ、待ってやぁぁ〜…!」
俺の叫びも虚しく、宮川は光の速さでいなくなった。
そして、
次の日の野球部では、
俺と叶の頭がおかしいと噂になり。
事実を知ってるはずの畠までもが、
白い目で見てくるのだった。
「はぁ…ぶんぶん…ぶーん…」
「織田? どうした?」
「いや、何でもないわ…」
「…?」
**END**(ええー!?)
[*prev] [next#]
6/7
【目次・SR・TOP】