俺の制止も虚しく、すんげぇ ちゅうをかまされる。
まるで味わうかのように動く舌から、なんとか逃れようとするも…俺のちっこい(らしい)舌は絡めとられて動けない。
このぬめった感触は、どこかまだ慣れないんだ。どっちかっつーと、深いのよりもちゅちゅちゅって小さくいっぱいされる方が好きだし…って、俺は何を言ってんだ!
「ン、ちょっ…、ぁ…」
…何か、もうどうでも良くなってきたかも。
いつの間にかボタンを外され、シャツの中に手が入ってきていた。確かめるように触ってくる織田のゴツイ手が、さわさわと蠢いて止まらない。
これはマジでヤバイかもな。
…そう覚悟を決めようとした、その次の瞬間。
『おーだぁぁ、おーだぁあ!』
「…っ、…え?」
ドアの向こうから、しきりに織田を呼ぶ声。
この声は…吉だな。
「エエトコやのに…」
織田が心底嫌そうにドアへと向かう。その間に、俺は肌蹴てるシャツのボタンを急いで留めた。
「何やねん、もうココに来んなや」
「ヒドッ! 何だよそれ、せっかくコレ持ってきてやったのに」
「ん? 何それ?」
「記入漏れがあったんだよ、手続きの! これ書いたら、すぐ事務まで持ってけよ」
「ああ、そうなん? アリガトー」
「全然心がこもってないな…」
吉から記入用紙をとりあげ、しっしっと追い払ってる。
いやいや、そこまでしなくてもいんじゃね?
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