大人っぽいけど、浜田だってまだ16だ。家族と離れる感覚を知らない俺には、理解したくても…想像するしかない。


「…だから、泉とか、田島や三橋とか。梶や梅が遊びに来てくれると、凄い嬉しいよ」


ようやく俺に視線が戻って、擦り寄るようにして首に顔を埋めてきた。
甘えるような仕草に、空いた手でそっと頭を撫でてみる。それに、浜田が薄く微笑んでるのが分かった。

「…だから、ここにいてよ」
「…浜田、……」

「そばにいてよ。じゃないと、…」
「…ん、分かった」

消え入りそうな言葉を遮り、つとめて明るく返事をした。何となく、聞きたくない言葉を…言われそうな気がしたから。

「お前も俺に依存してんだもんな。おあいこってことにしようぜ」

そばにある頭にコツンと軽く頭突きすると、浜田が小さく笑った。…何か、子犬みてぇ。

「あとでおばちゃんにメールしとくわ。俺がどんだけ泉を必要してんのかをさ」

ニヤニヤしながら言うアホに「絶対すんな」と念を押す。
いつの間にメアド交換してたんだっつーの。


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