まだ俺が考え込んでると、浜田が雑誌を置いて隣に座ってきた。ごく自然に頭を撫でられ…手を繋がれる。
「険しい顔してんぜー?」
「え? …ああ、うん」
「何かあった?」
「あぁ、…まぁ、隠すことじゃねぇか」
考えるのも面倒になった俺は、直接聞いてみることにした。っても、こいつの出す答えはなんとなく予測してるんだけど。
「ちょっとさ、俺ここに居すぎかなって…」
「へ? いーじゃん、毎日おいでよv」
へへっと笑って繋いだ手をにぎにぎしてくる。やっぱりな、そう言うんじゃねーかって思ってたぜ。
でも、それはお前の気持ちの問題で…実際目に見えるようなトコでは、迷惑かけてんじゃねーかなって思う。
暮らすってのは、どうしたって金がかかる。
親に守られてる俺にはあやふやな現実だけど、浜田にとっては…くっきりと目の前にある問題。
ご飯を食べるのも、お茶を飲むのも。電気やガス、その他雑費もたくさんあるだろう。
それが、一人分から二人分に増えれば…実費が比例していくのは当たり前で。
でも、俺は働いてないから…金を出せるわけじゃない。ていうか、もし金があっても浜田は受け取らないような気がする。
もらってばかりで、返さない恩。
はぁ、
やっぱり俺ってウゼーかも…。
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