女々しいって思われたかな、子供っぽいかな? あたふたしてると、ふいに左耳の下に手を添えられて、くいっと持ち上げられた。

「…明日もあるだろ?」
「……う、うん…」

時間にすれば一瞬のキスだったけど、しっかり唇に温度を残してってくれた。

「道の真ん中で、ってのは初めてだな」
「……ぅん」

きっと、また俺の顔は真っ赤になってるんだろうな。だって、こんなに顔が熱いもん。
顔だけじゃなくて、手も耳の下も、触れられた場所全部が熱い気がする…。

また手を引かれて歩き出したけど…俺ばっかりドキドキしてるみたいだ。阿部くんは何でもないようにして歩いてるから。

「眠れそうか?」
「…うん、眠れる と、思う」

このドキドキの後のふわふわした気分のまま、すぐに眠りたい気分。
阿部くんが隣にいれば、もっとぐっすり眠れるんだろうなぁ。

「何か、俺も三橋の夢見そうだぜ」
「? おれの?」

「寝る直前の情報って、夢に出てくるだろ? きっと、次見る夢はキスしてんじゃねーか?」
「えっ!」

「まぁ、俺はキスだけじゃ済まさねーけど…」
「わわっ! しーー!!」

周りに誰もいないのは知ってるけど、そんな堂々と言われると恥ずかしいよ…!


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