『何かいつもと違うな。何かあったのか?』
「…え、あああの…えと、…」

さっきの夢のことを言おうか迷ってると、『言ってみろよ』ってすっごく優しい声で促されちゃって…正直に夢の話を喋ってみたんだけど…。

『…何だそりゃ』
「うぅ…」

呆れたようにため息をつかれちゃった。
やっぱり、そうだよね。怖い夢見て震えてたなんて、まるっきり子供だもんね…。

『俺がそんなこと言うと思ってんの?』
「ち、ちが…!」

ちょっと怒ってる…?
それに何度も「ごめんなさい」って謝ったら、ギシッて音がした後、ガチャって聞こえてきた。

『今、部屋?』
「…はい」

『じゃ、今から行くわ。庭に出てて』
「…へ?」

何で?って聞こうと思ったのに、ブチって切られて通話終了画面。

…嘘、本当に怒っちゃった?

きっと、今から怒りに来るんだ!
やっぱり言わなきゃ良かった…もう、もう…っ!!

体から力が抜けてったけど、ここで行かなかったらもっと怒られちゃうよね…。

本当は出て行きたくなかったけど、寝てるお母さんたちを起こさないように…そっと玄関へと向かうことにした。




* * *


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