近づけば近づく程。
弱い自分を見られるみたいで。
どうしたらいいのか分かんない。
●●過去と未来の間●●●
週1である、ミーティングだけの日。
この日は、浜田もバイトを入れてない。
練習に明け暮れる多忙の俺に合わせてくれている為。俺との時間を…大事にしてくれている為で。
その日は必ずと言っていいほど、浜田の家で過ごす。あっちは一人暮らしだから、気兼ねなんていらないし。
いつもは俺も密かに楽しみにしてたりするんだけど、今回はちょっと…来たくなかった。
「泉、話ってなに?」
あまり物がない浜田の部屋。
定位置であるソファの左側に腰掛ける。浜田はコーラを注いで持って来てくれた。そして右側に座られる。
目の前のテーブルにコーラに手を伸ばすことができずに、そのまま見つめてしまう。
俺のぼやんとした態度に痺れを切らしたのか、浜田が「あのさ、」と言った。
「…何?」
「前のこと、気にしてる…?」
「まえ、って…」
前、浜田に『泊まっていかないか』って誘われた時のことだろう。
そこでも理由を曖昧にして…結局、帰ってしまった。
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