こないだ、
畠にも言われたけど。
最近の俺達って、
マジでヤバイのかもしんない。
お互いしか、
見えてないっぽい。
●●ニンデンドーDS●●●
「かのー、何やってるん?」
「レントン教授ー」
「好きやなー、それ」
放課後、織田の部屋でのDSは、俺たちの日課になりつつある。
織田の足の間に俺が座る、いわゆるお膝に抱っこ状態だ。
ぽすんと収まるそこは、俺だけの特等席。
背中越しに体温を感じながらのゲームは…至福だったりする。
「俺、頭使うの苦手やねんー」
「いや、これひらめきだし。あー、このバニッシュ難しー!」
「何や、この玉消せばええの?」
「そーなんだけど…。ヘタに消したら後が続かないんだよなー…」
そう言って「ふぅ…」と更に寄っかかると、織田が頭を撫でてきた。
それにむずがるようにしながら、俺も織田に擦り寄る。相変わらず…あったかい。
「やってみてもええ?」
「いーぞー。ルールは上に書いてるから」
「へー」
織田にDSを渡し、器用に動いていく手を見つめる。
どんどん玉を消していくが、やっぱり…途中でつまったようだ。
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