「おま、食いすぎだろ…!」
「えーやんか、どんだけでもええねんで?」
「…う〜」
「ほら、次はかのーやで」
渋々、ちょこっとだけ食べた。1cmも満たないぐらいに。
それに、織田がクスっと笑った。
「じゃー次は俺やなー」
またポキッと音がして、また一気に近づいてきた。近すぎてポッキーがもう見えないぐらい。
でも、ここで負けたら終わりだ。
負けたら、織田にどんなヤラしいことされるか分かったもんじゃない。
いや、俺だってちょこっとだけならしてみたいけど…。ちょ、ちょこっとだけな!?
「ほら、叶の番やで…?」
「わ、分かってるよ!」
ポリ…と、それこそ5mmとかぐらいだけ食べた。くっ付くか心配だったけど、意外とまだ距離はあったようだ。
「ズルイでー、それっぽっちかいな」
「どんだけでもいいっつったろ」
「はいはい。じゃー俺も」
織田も俺と同じくらいに、ちょっとだけ進んだ。でも、まだ触れるには至ってない。
完全にもうキスしてる距離だ。
けど、負けたくない…!
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