「なー、泉ー」
「ンだよ…?」
「これ、覚えてる?」
「……、あ。」
こないだのカラオケ大会でもらった賞品。
箱の中身をもちろん知ってる泉の顔が、みるみる赤くなる。
「そ、それがどうしたんだよ…」
動揺する泉をぎゅうううって抱きしめれば、耳まで真っ赤になって。それに何だか俺もつられて照れてしまう。ははは。
「これ、使ってみよっか…?」
そう耳元で囁けば、もうテレビどころじゃないわけで。沈黙になってしまったけど、これがもう返事だって分かってる。
そう、『否定しない』イコール、『肯定』だって。
「ん…、」
さっきまで賑やかだった部屋に、泉の甘い吐息と、俺の荒い吐息が混ざっていく。
まだそんなにシてないけど、泉は最初から大して痛がる様子もなく感じていたから、きっと元々感度が良かったのかなー、なんて思う。
特にわき腹を撫でると、それこそ猫みたいににゃーにゃー啼くんだ。
たぶん、そこが一番気持ちいいんだろうな。
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