「家に連絡したかー?」
「面倒くせー。んな律儀に連絡しなくたって分かってるだろ」

「一応した方いーって。俺しとくから」
「マメだねぇーぃ」

バカにしたように言う泉だけど、本当は少し感心してんの知ってんだ。まぁ、ポイント稼ぎにしてるわけじゃないんだけどさ。

泉はこんな可愛いわけだし、誰かに襲われてんじゃねーかって心配してるかもしんないし。…男だけど。

「もしもし、浜田です。いつもお世話になってます」

『あら、また遊びに行ってるの? まったく、ごめんなさいねー』

「はは、いーんですよ」

『今度はご招待する側にならないとダメねー。いつでも来ていいのよ』

「はい、すいません……」

いつ来れるかとか、ちゃんとご飯食べてる?とか。何だかいつもよりおばさんと話が弾んでしまって、つい、泉を放っといてしまった。

電話を切った後の泉の機嫌が、少し下降してる。いや、不機嫌っていうか、不貞腐れてるだけだな。言わないけど。

「随分長電話だったなー…」

「わりー。今度遊びにおいで、だってさ」

「ふーん…?」

ぷいっとテレビにまた視線を移すけど、内容が入ってってないのがまたバレバレ。
笑うとこで笑ってないし、チャンネルしょっちゅう変えてるし。
 


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