「なー、叶…？」
「ん、なに…？」
「今日、めっちゃ可愛らしいやん…」
「……ぅ」
「どないしたん…？」
「…ん、……」
ほぼ唇を触れさせたまま、至近距離で問う。俺の質問には大した興味がないのか、曖昧に返事するだけ。
どうしようか、なんて思ってると。
「織田、あのさ…」
「んー？」
「俺さ、織田のこと、凄く好きだ…」
「……。…へっ！？」
な、何！？
今、叶はなんて言うたん！？
「いつも、素直になれねーけど、本当は、凄く、凄く好きなんだ…」
「ちょ、え、えええぇえぇ！？」
「いっつもくっつきたいし、キスだってしたいし…」
「…な、なんやてぇぇ！？」
ゆ、夢やな！ もうこれ決定や！
せやないと、全然説明つかへんもん！！
「俺、織田だったら、何されてもいいって、思ってるんだ…」
その台詞を聞いた途端、
『プチン』っと、頭の中で、何かが切れた音が聞こえた気がした。
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