少ししんみりしたのが、阿部くんに伝わったみたい。まるで労わるみたいに、ぎゅってくっついてきてくれた。

それにほっこりしてると、村の猫がおれに話しかけてきた。この白い猫は、村の中でも特に仲良くしてるんだ、けど…?

「…! あっ! ああ!」
「あ? どうした?」

「しゃ、しゃしん! 写真、もらった!」
「写真? すげーの?それ」

「うん!」

滅多にもらえない、レアアイテム。
仲良しの証にもらえる、貴重な物。

それを阿部くんに説明すると、「良かったな」って、笑ってくれた。

「はー…。すごい…すごいよぅ!」
「三橋は、それ集めてんの?」

「う、うん! 今ね、40枚くらい、集めた、よ!」
「多いじゃん。全部でどんぐらいあんの?」

「えーと、100人分、ある…」
「多いな!?」

阿部くんのツッコミに、ちょっと笑う。
最近は、阿部くんの大声にもビクつかないでいれるようになったんだ。

「全部 集めるの、夢、なんだー…」

ほぅ、と熱いため息をつくと、阿部くんの意地悪な笑い声が聞こえた。
それに、ちょっと…嫌な予感がする。

こういう時は、大抵…やらしいことを考えてる時だもん…。

勘違いだと、いいんだけど…。


  


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