***


「で? 頼みたいことって何だよ?」


三橋の部屋。
ベットに腰掛けながら、帰り道の最中に言われたことを思い出す。

「部屋についたら、頼みたいことが…」と、若干顔を赤らめながら言ってきた。
その仕草に、否が応でも期待が高まる。

もしかしたら、今日は三橋から誘ってくるのかもしれない。それに内心ウキウキしながら…でも悟られないように聞いてみた。

「え、と。あのね、しゅーちゃんがね」
「…え?」

俺の質問には答えず、叶の話になった。
それにちょっと頭がついていかなくなったが、それも慣れたもの。

一生懸命に話す可愛い恋人の言いたいことをまとめようと、じっと話を聞く。

「遊園地ね、おだ君と、行ったんだ、って!」

「へぇ。俺達も行ったとこか?」

「そ、そう、です…!」

「ふーん。じゃあ、観覧車でキスしたのか?」

「! あ。うん…したみたい…です…」

頬を染めながら下を向いて、もじもじしてる。

きっと、俺たちもしたことを思い出してるんだろうな。



  


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