・ ・ ・ ・ ・
約束の深夜0時。
誰にもバレないように、用具室へと向かうことができた。
それは織田も同じだったようで、俺より先に来て窓辺に立っていた。
そして、すぐに抱きしめられたのは30分前の話。今は、お互いの溜まった欲望を発散するのに勤しんでいた。
相変わらずの散らかった部屋の中、俺がロッカーに寄りかかって織田があちこちにイタズラを仕掛けてくる。
織田はよっぽどシたかったのか、どこもかしこもしつこいくらいに愛撫してくる。俺はそれに声を出さないように口を手で塞いで、耐えているだけ。
気持ちいいんだけど、声が出せないってのは結構キツイ…。
時折洩れるように出た声に、織田が満足そうに笑う。そのヤラしい笑いをヤメロっつーの!
ふいに くるん とひっくり返され、ロッカーに手をついて後ろ向きにされる。織田がローションまみれの指でソコを探って、耳元に何度もキスしてきた。
「ええ感じになってるで…」
「……っ、」
ここにくる前、織田から頼まれたこと。
それは、『少しでも自分でソコを慣らしててほしい』っていう恥ずかしいモノで。
それに俺がボンッと赤面して抗議したんだけど、お互いのためだってのは分かってたし…渋々了解することにしたんだ。
部屋で一人、ぎこちなくも何とか自分の指2本までは頑張ったんだけど、それ以上は怖くてできなかった。
で、それ以上のことは今、織田がしてるわけで。
立ったまま力を抜くのは、思うようにはいかなかったけど、織田がしっかり腰を支えててくれてるから、フラフラしながらも何とかウマクいったみたい。
後ろから、
小さく「もう、ええかな…」って聞こえたから。
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