「これだけは信じてや。告白したんも、本気になったんも叶が初めてやねんで?」
「…へぇ」

「セックスなんか、終わったら虚しいんやなーって思っとったし。でも、叶とシたら、全然印象が違かったっちゅーか…」
「わ、分かったから…!」

これ以上何を言われるのか分かったもんじゃない。
言い終わる前に言葉を遮れば、織田がぎゅむっと抱きしめてきて、首元にいくつかキスされて。
それがくすぐったくて笑えば、織田も同じように笑った。


「なぁー…今日もアカン?」
「アカンに決まってるだろ」

「えー…もうずっとシてないやん」
「しょうがねーだろ。あと10分くらいで吉くるし」


正直言うと、俺だって…シたい。触りっこぐらいなら何回かしたけど、やっぱり繋がるとなると、話がまったく違くなってくる。

ただ気持ちいいだけじゃない、精神的にもすごく満たされて、幸せな気持ちがになる。

でも、どうしたって場所がねぇんだもん。


「はー、ストレスたまるわー」
「2学期までもう少しだろ?」

「それまでお預けなんかー?」
「…だ、だって」


時間があったとしても、えっち終わった後に同室のヤツと顔を合わせるのって気まずくねぇ?

後始末だってちゃんとしないと、痕跡も残るだろうし、…いろんな意味で。

でもなぁ、部室はいつも先輩が鍵かけてて使えないし、外でするなんて無理だし…。
あらゆる場所を思い浮かべても、次々と消えていく。

それに俺もため息をついた。


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