「それってどういう事? 俺が来ると何かあるの?」
「はっ、まだそんな事言ってんのかよ。聞いてた通りの鈍感さだな」

「え? ちょ、鈍感って俺のこと?」
「まぁまぁ…。あ、そろそろ本鈴なるぞ」

「う、うん…。ちょっと阿部、後で教えろよな」
「やだね。自分で考えろ」

よっぽど三橋のことでムカついてるのか、阿部は嫌味な視線を投げかけて教室に入っていく。
それに俺もムカムカしながら花井を見ると、苦笑して肩をぽんぽんってしてきた。

「…時間だぞ、戻れって」
「……フンだ。もういいよ」

戻ろうとくるっと振り返った時、水谷が見えた。


9組のドアのところで、
浜田さんと笑って喋ってる。



何だよ、
自分だけ楽しそうにしちゃってさ。




…俺のことなんて、どうでもいいの?






***


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