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次の日、5時間目が始まる少し前に、また7組に向かう。ミーティングとかじゃない、ただ単純に水谷に会いに来ただけ。
なのに、教室をぐるっと見回しても、水谷の姿はなかった。
「…栄口、どうした?」
ドアのところで止まってると、トイレの帰りなのか花井が声をかけてきた。
「水谷は?」
「さぁ…。また9組じゃねえの?」
「…よく行くの?」
「ああ、最近な」
「そ、うなんだ…」
「…栄口は? 用事あったのか?」
「…んん、ないけど…ちょっとね…」
「ふーん。…ま、いい傾向かもな」
「? 何が?」
「こっちの話。あ、阿部だ」
廊下に視線を移せば、阿部が不満げにやってきた。そして、俺を見るなりイヤそうにしてくる。
な、何だよその反応は…。
「栄口、あれは嫌がらせかよ」
「あれって?」
「クソレに決まってんだろ。三橋にベタベタしやがって…」
「ええっ? な、何で?」
「知るか。ったく、何で9組でもクソレの顔見なきゃなんねーんだ」
「まぁまぁ、阿部。こうして栄口も来たことだし…」
ぶつぶつ言う阿部を、花井が宥めてる。
でも、言ってる意味がサッパリなんだけど…。
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