「うわ、もうこんな時間かよ。ビックリしたー…」
「それはコッチのセリフ! いいから、早く中入れって」

浜田がカギを開け、続いて中に入る。
暑い夜だから風邪はひかないだろうけど、さすがにバツが悪い。
たまには「お帰り」って言いたかったのになぁ…。

「何か食べる? 何か作ろうか?」
「いや、俺はいいけど…浜田は?」

「んー…減ってないからいいや。風呂はどうする?」
「だから、俺はいいって。浜田入ってこいよ」

さっきから俺優先で話進めやがって…この過保護野郎が。
少しは自分に向けろっつーの。

浜田は少しの返事の後、風呂場へ向かって行った。あいつのことだ、きっと腹減ってんのにも気が付いてないんだろう。
疲れすぎて、感覚がマヒしてんだろうな。

冷蔵庫を開けてみれば、ミネラルウォーターと卵が2個。
あとは少しの野菜と適当な調味料しか入っていなく、あいつがどれだけ食生活をずさんに過ごしていたのかが分かる。

「バカか、あいつ…」

苛立ちさえ込み上げながら、さっき買ったコンビニのおにぎりとか栄養剤を詰め込む。
風呂から上がったら、無理にでも食わせないと。


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