「じゃ、罰ゲームな」
「は? なに、え?」
「俺を不安にさせた罰ってことで……」
そう言って、俺は田島にキスを仕掛ける。
田島はビックリしたみたいで、俺の体を押しのけようとしてくる。
…けど、そんなの許さねぇ。
「はな、い。い、いた…って、ば! ちょ…!」
「だから罰だって言ってんだろ…」
そう言って、今度は深いのを。
抵抗が無駄だと思ったのか、時折痛そうにしながらも受け入れてきた。
腫れ上がったそこを舌で撫でると、田島の体がビクつく。それが、面白くて仕方ない。
…俺って根性悪いかも。
「…はい、終わり」
「……は、ぁ」
こてんと俺に寄りかかってくる田島を、今度は優しく抱きしめてやって。
こうするのが、田島の機嫌を良くする方法だって知ってるから。
「大丈夫か? ははは」
「はは、じゃねぇよ。めっちゃ痛いし! …でも」
「ん?」
「花井からのキスなんて珍しいし、口内炎になって良かったかも。へへ!」
そう言って、満面の笑みになる田島。
たまには、強引なのもいいかもな。
そう思いながら、
今度は痛くないだろうおでこに、
そっとくちづけた。
***
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