とりあえず、と目覚ましを止めてみる。
まだ夢の中にいるこいつを起こさないよう、昨夜を振り返った。

「ん〜…」

織田がむずがりながら、俺に回してる腕に力をこめる。ぴったりくっついてる織田の体を見れば、どうやら裸のようで。

驚いて今度は自分の体を見れば、ちゃんと持ってきたパジャマを着ていた。

あれ?
俺、えっちしたんだっけ…?

「…ん、かの…?」

「あ、お、おはよ…」

「ん…、おはよ…v」


気だるげに耳元で囁く言葉に、顔に血が上ったような気がした。
ただの挨拶だろ、俺のバカ…!

「あのさ、あの…」
「ん〜? 今何時や〜…?」

「え? あ、8時過ぎ…」
「朝食はバイキングやったな、着替えんと…」

ふわああと欠伸をしながら、織田がベッドから出る。裸だと思っていたけど、どうやらバスローブが腰に巻きついてただけみたいだ。

そ、そんなことより、確かめないと!

「…あのさ!」
「ん? どしたん?」

「お、俺…その、昨夜さ…」
「ん?」

「…え、えっちしたっけ!?」
「へぁ!?」

覚えてないだけなのかもしれない、と問い詰めれば、一瞬驚いた後に腹を抱えて笑っていた。

何だよ、
このリアクションは。


[*prev] [next#]

9/11


目次SRTOP




第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -