その後も乗員の歓喜の絶叫と共に、大量の水が降り注ぐ。
今日は30度越える暑さだし、水の温度が涼しくて心地いい。
ま、それもカッパ着てる俺だけかもしんないけど。
「ダッハッハッハ! 織田、ずぶ濡れだな!」
「………」
普段立ってる髪の毛が、水気を含んで少し下りてる。
服の裾や髪から水滴がピチャピチャと落ちてる様を見て、俺は哀れに思うどころか爆笑。
勉強してこなかった末路だな。
ざまあみろ!v
「少しはカッパ貸してくれても良かったんちゃうの…?」
「あ、その手があったか!」
「えー!?」
「さ、次はアレだー!」
天気もいいからすぐに乾くだろ、と ずぶ濡れの織田をそのままに、次から次へと列に並んでいく。今日は平日のせいか、そこまで待つ時間もなく、勉強の甲斐もあって効率よく楽しむことができた。
うんうん、予定通り!
道行くドリームランドのキャラクターと何度も写真をお願いし、握手も抱擁もしてもらった!
これは、俺にとって唯一無二の1日になるかもしれない…!(もうね…)
俺ばっかり楽しんでるわけじゃないぞ。
織田も何だかんだで、いつもよりテンション高いし、終始笑ってる。
俺が人ごみに流されそうになれば、さり気なく手を引っ張ってくれたり。喉渇いたなーと言えば、嫌な顔しないですぐジュース買ってきてくれた。
こんなに心の底から楽しいのは、やっぱり織田と一緒だからなのかなー…。
思わずじっと見つめてしまえば、織田が照れたように笑った。
「んな顔しとると、キスするでー」
「ばぁーか。次、行くぞ」
「照れんでもーv」
「うっせぇ!」
そして、32個ある内、18個のアトラクションに乗りこなすことに成功した。(!)
パレードは最前列とは言えなかったけど、バッチリ見える所も確保できたし。
これも、
俺の勉強のおかげだな…!
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