「…動かねーの?」
「や…、で、できな…!」
潤んだ目で訴えられて、俺の精神はあっけなく崩壊。
とことん意地悪できないのが、俺の甘いところかもしれないな。
「いいよ、俺やるから…!」
「…ん、ああ、ああ…っ!」
起き上がり、そのまま三橋を押し倒して、いつもの正常位に変える。
騎乗位の夢は、まだ当分叶わないかもな。
それでも十分、幸せなんだけど。
「廉…!」
「…んん、んっ! あべくっ、…!」
飽きるくらいに名前を呼び合い、熱い行為に没頭した――
: : : : :
「何怒ってんだよ…」
「……怒って、ない」
嘘つけ。
ほっぺたがぷくっと膨らんでるくせに。
背中を向けてるその体を、後ろから抱きしめてほっぺたをつつく。
空気が入ってたほっぺたから、ぷしゅぅと息が抜けた。
でも、またぷくっと膨らませてしまう。
んー、どうしようか。
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