* * *
「何だ? もう帰ってきたのか?」
「いや、俺もわけ分かんないんだけどさ」
「阿部何だってー?」
「相談があるって言ったくせに、用無しだ、帰れって…」
「はぁ?」
「あべ君、相談って…何だろ…」
「浜田に相談したって無駄だって気づいたんだろw」
「えー、何だよそれー」
「阿部ひでぇーww」
あべ君、おれにはできない相談なのかな。
何だろ…?
* * *
ズルズルと栄口を引っ張りながら、人気のない階段の踊り場に連れて行く。
引きずられながら栄口はずっと「殺される」だの「勘弁して下さい」だのどうのってうるさかった。
ていうか、お前は俺を何だと思ってるんだ。
「よし、ここまで来ればOKだろ」
「まさか、阿部…」
「? 何だよ」
「待って阿部! 早まらないで! 俺には水谷がいるから…!」
「はぁああ? テメ、何考えてやがる」
「え? あ、てっきり強姦されるのかと…」
「いっぺんシてやろうかこの野郎!」
「わわわ、ごめんなさい!」
誰が強姦なんかするか。
三橋にしか勃たないん…っと、こんなこと考えてる場合じゃない。
「栄口、相談がある」
「へ…? 相談? 部活のこと?」
「いや、事態はもっと深刻だ」
「ど、どうしたの…?」
* * *
[*prev] [next#]
5/10
【目次・SR・TOP】