「俺はキャッチャーだったんだぜー」
「そうなん? じゃあバッテリーやってんなぁ」
「…、……」
三橋のことが頭をかすめ、返答できなかった。それに、織田が一瞬強い目で見てきたけど、すぐに逸らされた。
「ま、よろしく頼むわ」
「…おう」
深く追求されず、自己紹介も最後の奴まで行き、HRが終わった。この後は、各々入部届けを出しに行くだけ。
さっきまで静かだった教室は、すぐにざわついた。
俺も畠と二人で行こうかと思ってたけど…ついでだし、こいつも連れていくか。
「織田」
「何や?」
「一緒、行こうぜ」
「…おーきに」
…これが、
俺と織田のファーストコンタクトだった、っつーわけで。
* * *
[*prev] [next#]
4/6
【目次・SR・TOP】