じーっと見てると、織田が苦笑しながら俺を見てきた。
「次、自分の番やで?」
「え? …あ!」
ガタっと立ち上がり、自己紹介を終える。
そして、次の奴へと続いていった。
途中、織田がまた振り向いてきた。
…何も喋ってないぞ?
「自分、叶っていうんやな」
「え、…うん。そうだけど」
「えー名前やなぁ」
「そうか?」
「何でも叶いそうやんか」
「…ハハ、そうだな」
さっきの一瞬の冷めた視線を忘れさせるほど、穏やかな顔で言われる。
でも、どこか引っかかるのは、何なんだろう。
「俺野球部に入るんやけど、自分もなん? さっき聞こえたで」
「あー、うん。中学からやってたからな」
「どこ?」
「ピッチャー」
「へーぇ…?」
「…な、何だよ?」
じろじろと見られて、少し居心地が悪い。
そう思ってると、畠もコソコソと口を出してきた。
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