なぁ、大地。

これからも、
俺はお前のいい飼い主として、

ちゃんと面倒見てやるからな。


●●Ever after●●●


「…ん、…っ、はぁ…」
「…、…大丈夫ですか?」

頭が甘く痺れてるせいか、大地の囁きが少し遠くに聞こえる。
ボーッとする頭で何とか頷くと、安心したのかホッと息をついていた。

最近するようになった深いキスは、俺には刺激が強すぎる。
けど、もっとしたいような、これ以上は怖いような…変な感じだ。

「先輩、可愛いっス…」

うっとりと微笑みながら、おでこに触れるだけのキスをされ、ぎゅっと抱き込まれる。
キスもいいんだけど、俺はこっちのハグの方が好きなんだよな。

息苦しいわけでもない、かといって物足りないわけでもない。
心地良い力加減で抱きしめられ、俺も思わず背中に腕を回してしまう。

以前までは抱きしめてくる力が強すぎて、何となく身構えてしまっていたけど…何度も抱きしめ合っている内に、お互いの丁度いい距離ってのが分かって来た気がする。

「さぁ、今日もお昼寝しましょっか!」
「おー…」

大地と『お昼寝』をするようになったのは、ここ2週間くらいだ。
お昼寝とは言っても、大体は放課後とかだから、正確には夕方なんだけど。

なぜか急に「お昼寝は体にいいんです!」とか言い出して、何となく身の危険を感じだんだけど…それも思い過ごしだったようで、手を出してくる事は無かった。

ただ、ぴったりとくっついて、布団の中に入ってるだけ。
1回目は警戒心で眠れなかったけど、3回目ぐらいからうとうとするようになり、今じゃ普通に眠ってしまう。

大地が襲い掛かってくるんじゃないかって不安は、杞憂だったみたいだ。
意外と紳士的なんだな…そう思ったら、この徐々に体温が一緒になっていく過程の時間は、結構好きだったりする。

「ん〜…」

甘えてくる大地に、俺も もぞっと胸にすり寄ると、ふふふと嬉しそうにしてる。
幸せそうな顔しやがって…可愛いじゃねーか。


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