本気で食べられちゃったら、どうしよう。

煮ても焼いても美味しくないから、
食べないで!


●●骨まで愛して●●●


巣山とこんな事をするようになって、どのくらい経っただろう。
仲が一歩進展する度に気絶していたのに、まさかこんな事までするようになるなんて。

気持ちよさそうに眉を寄せる巣山を見上げ、きっと俺も同じような顔をしてるんだろうな、と思う。
肌を合わせる度に、じわじわと感度が上がってるような気がするのは、きっと気のせいじゃない。

「…っ、あ、…ん!」
「はっ、…もっと、声、聞かして…」

巣山の甘い囁きに、ついうっとりして言う事を聞いちゃいそうになる。
けど、なるべく声は出さないようにしないと…巣山の家族にバレちゃったら、もう顔合わせられないもん。

ちゃんと声を我慢してるつもりなのに、呼吸する時にうっかり漏れてしまうのは、どうにかならないのかなぁ…
俺が呼吸する時に、巣山に動かないでもらうわけにもいかないし…

頭に靄がかかったみたいに、ボーッとする。
巣山の色気や、与えられる快感、甘い空気の熱に浮かされてるみたいだ。

最初に比べたら、ずっと慣れたと思う。いろんな意味で。
でも、巣山とのこの行為が、果たして『普通』なのかが分からない。

回数とかの話じゃなくて…その、巣山の'癖'の事なんだけど。
花井や、水谷もシてるんだろうか。それとも巣山だけ?

「…っ、たぁ…!」

…あぁ、また やられてしまった。
巣山はきっと、自分の癖に気付いてないと思う。

下半身は蕩けそうなくらいの快感なのに、ガブッと噛まれた首筋に痛みが走る。
ライオンが獲物を仕留める時は、首元に噛みつくらしいけど…巣山って、本当に獣みたいだ。

そういえば、行為をする前には必ず『いただきます』って言われるし、終わった後は『ごちそうさま』って言われる。

いつか、本当に捕食されるんじゃないかな…?



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