大地は自分でする時、こんな風に触ってんのか?

他人に触られるって、こんなに気持ちイイもんなの?
それとも、やっぱり大地だから…?

羞恥心と慣れない快感で熱くなった俺を、大地が潤んだ目で見つめてくる。
視線だけで大地が今何を想ってるのか、手に取る様に分かって、余計に恥ずかしい。

「先輩、嫌じゃないッスか…?」
「…ていうか、ハズい…っ!」

「大丈夫です、めちゃくちゃ可愛いッスよ…」
「…ば、っか…!」

それでも、「ストップ」が言えない。
すっごい恥ずかしいけど、もっと触ってほしい。

気持ちイイからとかじゃなくて、何だろう…こう、うまく言えないけど。
大地が俺だけを見てるっていうのが、すごく嬉しいんだと思う。

「先輩、手ぇどけて…?」
「…や、だ…!」

「ね、お願いですから…」
「…!」

耳元にキスしながら、甘い声で囁かれる。
つい言う通りにしちゃいそうだけど、情けない声が漏れないようにしてるんだ。

首を横に振って、それはできないと意思表示すると、塞いでる手の甲に何度もキスされ、挙句に舐められる。
そんな事されると、つい力が抜けてって…

「…捕まえたv」

うっかり離した右手を繋がれ、口元から外される。
さてはコイツ、声を聞こうとしてるんじゃ…なんて思ったのも束の間。


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