「んっ、ん…ぅ…!」
「ちゃんと呼吸しろよ…」

我慢し過ぎてなのか、涙がぽろぽろと流れてる。
ちょっとやり過ぎたかな…と頭を撫でつつキスすると、また腕を回して抱き着いてきた。
おまけに両足まで俺の腰にガッチリと回してきて、全身がぴったりと密着する。

…やっぱり、いつもと違う気がする。
なんつーか、いじらしいっていうか、可愛らしいっていうか…普段なら、笑顔見せてきたりエロス自体を楽しんでる感じがするのに。

今の田島は、切羽詰ってるような…
…そういえば、俺も前に似たような事があったような…?

「す、きだぁ… あずさぁ…」
「…あぁ、俺も」

「離れたくないよぅ… ずっとこうしてたい…」
「…っ、悠…」

田島だけイかせようと思ってたけど、当然と言えば当然の流れで、俺のも元気になってしまった。
それもすぐ見つかってしまい、首に回してた腕を外して、きゅっと握られる。

「あずさの、も… 気持ちくする…」
「…っ、悠、どうしたい…?」

「ん…?」
「このまま手でするか、それとも…」

抱き合うのか。
そういう意味で視線を投げかけると、迷いなくぎゅーって強く抱き付いてきて…

「お腹いっぱい、に、して、あずさぁ…」

耳元で、吐息混じりに甘く囁かれた後。
頭の中で、ブッチン!と理性の糸が勢いよく切れた音が響き渡った。



…こっから先の事は、
正直、あんまり覚えてない。


気が付いた時には、田島がくったりと気絶していて。

1つ分かったのは、優しくしようなんて理性は、本能の前じゃ何の役にも立たないって事だけだった。




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